(ブルームバーグ):スペイン第2位のビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)が、日本で証券会社の設立準備を進めていることが分かった。実現すれば、日本で初のスペイン系証券会社となる。
事情に詳しい関係者によると、同行は年内の開業を目標に金融庁への事業登録申請を準備している。投資銀行事業の世界的な拡大戦略の一環で、日本の機関投資家を対象に外国の国債や証券化商品などの販売を計画している。
日本銀行による政策金利の引き上げを受け、投資対象として国内債券の魅力は高まっている。ただ、リスクの分散や高利回り商品の追求のため、日本の機関投資家が資産の一定割合を海外に振り向けるニーズは今後も高い傾向が続くとみられ、そうした需要の取り込みを狙う。
財務省の国際収支統計によると、2025年の日本の対外証券の取得額は速報値で699兆円と前の年に続いて高水準となった。同統計には株式や債券、投資信託への投資が含まれる。
BBVAは20年ほど前から日本で銀行業務を行っており、国内で免許を持つ唯一のスペイン系銀行。関係者によると、東京で新設予定の証券子会社の対象顧客は地方銀行や保険会社などの機関投資家を想定している。BBVAは米国でプロジェクトファイナンス事業を拡大しており、関連する金融商品を日本で販売する予定だ。スペインを含むユーロ圏諸国の国債や中南米企業への投資機会も提供する計画だという。
BBVAの広報担当者はコメントを控えた。
BBVAは昨年10月末に証券事業参入のための準備会社を立ち上げ、トップとして元バンク・オブ・モントリオール証券で代表取締役を務めていた神谷裕子氏を採用した。金融庁によると、これまで国内でスペイン系の証券会社が業務登録をした実績はない。
BBVAの法人・投資銀行(CIB)部門の収益は2025年に過去最高の66億ユーロ(約1兆2000億円)を記録した。29年までに24年比で倍増させる目標を掲げる。同行はスペイン最大手のサンタンデール銀行とともに、個人向け銀行業務を柱とするビジネスモデルを補完するため投資銀行事業の強化を進めている。
海外金融機関による日本での証券業務参入を巡っては、モバイル証券取引に強みを持つシンガポールのロングブリッジ・グループも個人向けに外国株取引の提供開始に向けて準備を進めている。カナダ系のバンク・オブ・モントリオール証券も人員を拡大し、外国債券などの海外金融商品の日本での販売拡大を狙う。
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.