東芝がエレベーター事業の段階的な売却を検討していることが分かった。買い手候補にはフィンランドの昇降機メーカーで株主でもあるコネなどが挙がっている。複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。

関係者によれば、売却対象は東芝子会社の東芝エレベータ(川崎市)で、2025年3月期の売上高は1744億円。東芝の持ち分80%のうち、まず一部を売却する考え。将来的に全株の売却も視野に入れている。コネは東芝エレベータとは1998年から協業関係にあり、現在は同社株19.9%を保有している。

協議は初期段階で、実現に至るかどうかは不透明だと関係者は話す。東芝の広報担当者は臆測にはコメントできないとした。コネの広報担当者と23年に東芝を買収した日本産業パートナーズ(JIP)はコメントを控えた。

エレベーター事業の位置づけは、経営環境の変化に伴い揺れ動いてきた。22年時点では、エレベーター事業を非注力事業と位置づけ、売却する方針を発表。だがJIPによる買収後に示された中期経営計画では、データ活用などを進めて同事業の収益力を強化する方針に転換していた。24年には東芝エレベータの中国子会社の一部株式を中国家電大手の美的集団に売却した。

コネの高層エレベーター試験用ラボラトリー

1910年設立のコネは、世界中に6万人以上の従業員を擁し、昨年の年間売上高は112億ユーロ(約2兆円)だった。昨年には、競合他社であるドイツのTKエレベーターの買収の可能性を探っていた。

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