(ブルームバーグ):衆院選(定数465議席)は8日、投開票日を迎えた。36年ぶりに真冬の選挙戦に打って出た高市早苗首相(自民党総裁)を支える与党が過半数(233議席)を確保し、どこまで議席を上積みできるかが焦点だ。
今回の選挙では、長引く物価高への対応として多くの党が消費税の減税を主張。期間や財源、手法を巡って論戦が交わされた。外交・安全保障や外国人政策、社会保障制度改革も争点となった。高市首相は、日本維新の会と合わせた与党過半数の確保を目標に掲げており、達成できなければ「即刻退陣する」と明言している。

前回2024年の衆院選で自民は当時与党だった公明党と合わせても215議席と、12年の政権復帰以降、初めて過半数を下回った。連立組み替えの後、無所属議員の合流で与党会派としては過半数に達した。
会社経営の松本秀夫さん(62)はブルームバーグの取材に応じ、高市首相について、ガソリン税の暫定税率廃止や「年収の壁」の引き上げなど「これまでの政権ができなかったことを短期間で実現した。仕事が速い。しかも勉強家だ」と評価。与党には「選挙で大きく勝ち、高市さんの支持率に見合うだけの議席を取ってほしい」と話した。
子育て支援を争点に挙げた会社員の古沢豊さん(58)は、小選挙区では高校教育の無償化拡大をうたった自民党に、比例代表では子どもの人数に応じた所得税率引き下げを訴えたチームみらいに投票したと述べた。各党が掲げた食料品などの消費税減税については「財源をどう確保するのか不明のため賛成はしかねる」という。
仮に衆院で過半数を獲得しても参院で過半数割れの状態は変わらないが、3分の2に当たる310議席に到達すれば参院で否決された法案の再可決が可能だ。憲法改正の発議に必要な議席数も衆院では確保できる。一方で、3分の2に満たなければ連立の枠組み拡大を探る動きが始まる可能性も否定できない。
安定多数の243議席を獲得すれば、全17常任委員会で委員長の独占も可能となる。絶対安定多数の261議席を獲得すれば、さらに委員の過半数も確保でき、与党主導で国会審議を進めやすくなる。
気象庁によると、日本付近は強い冬型の気圧配置となっており、北日本から西日本にかけ日本海側を中心に、急激に積雪が多くなっているところがある。関東甲信地方でも上空に強い寒気が流れ込んで広い範囲で雪が降り、山沿いや山地を中心に平地でも大雪となっている。一方、東京都心などでは雪はやみ道路も乾き始めている。
総務省が8日発表した中間投票状況によると、午後4時現在の全国平均投票率は21.64%と前回同時刻を2.65ポイント下回った。福島県柳津町では大雪のため投票開始時間を1時間、青森県むつ市の一部投票所でも30分繰り下げた。一方、鳥取県三朝町では20カ所の投票所のうち11カ所で閉鎖時間を午後6時に繰り上げるなど天候の影響が出た。
また、7日までに投票した有権者は全体の約26%に当たる約2701万人で前回を上回った。前回は約20%に当たる2096万人だった。

(有権者の声を追加したほか、投票率を差し替えて更新します)
--取材協力:佐野七緒、浦中大我、伊藤純夫、日高奈緒.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.