米国土安全保障省はミネアポリスから連邦捜査官700人を即時撤収する。トランプ政権で国境管理・移民排除を統括するトム・ホーマン氏が4日、明らかにした。ミネアポリスでは連邦捜査官によって米市民2人が殺害された後、住民の反発が激化しており、一部撤収はその沈静化を図る試みとみられる。

緊張緩和の取り組みとして、トランプ大統領からミネアポリスに派遣されたホーマン氏は、今後はよりターゲットを絞った取り締まりへと方針を転換すると強調した。また犯罪歴のある不法移民の拘束に関して、地元当局との協力が改善したとも述べた。

今回の撤収後もミネソタ州には約2000人の連邦移民捜査官が残ると、ホーマン氏は述べた。一斉摘発時からは減少するものの、通常同州に配備される約150人を大きく上回ることに変わりはない。

「取り締まりを弱めるのではなく、賢明な法執行を採用する」とホーマン氏は語った。「地域社会にとっても、捜査官にとっても、そして外国人にとっても安全性が高まる」と続けた。

今回の縮小が決まった背景には、ミネソタ州での移民摘発手法を巡り全米的な反発が高まった経緯がある。国境警備隊(CBP)や移民・税関執行局(ICE)の捜査官が射殺した米市民のうち、アレックス・プレッティさんは集中治療室の看護師だった。その数週間前には、ICE捜査官が3児の母であるレネー・グッドさんを射殺していた。

トランプ氏はNBCニュースとのインタビューで、作戦縮小の判断は自身が下したと明らかにし、「そこで起きたことには満足していない。誰も満足できるはずがないし、ICEも満足していなかった」と述べた。

クイニピアック大学の世論調査によると、有権者の61%が、プレッティさんの射殺についてトランプ政権は「正直な説明をしていない」と考えている。ICEによる移民法執行のやり方については63%が不支持で、党派別では共和党支持者の77%が支持するなど見解が分かれている。

トランプ氏は、常に法執行機関を支持してきたとした上で、殺害は「起きるべきではなかった。私にとって非常に悲しかった」と語った。「もう少し穏やかなやり方を使えるかもしれないが、それでも厳しさは必要」だと学んだと付け加えた。

また、トランプ氏は連邦捜査官の戦術を批判してきたポッドキャスターのジョー・ローガン氏と話をしたとも述べ、自身の取り組みを巡る「広報」を改善する必要があると認めた。

原題:DHS Pulls 700 Agents From Minneapolis, Citing Cooperation (2)、Trump Orders Pullback in Minneapolis, Says ‘Softer Touch’ Needed(抜粋)

(トランプ氏のインタビューを追加して更新します)

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