(ブルームバーグ):パナソニックホールディングスは5日に続伸し、一時前日比14%高の2494円を付けた。2008年6月以来の日中高値。構造改革費用の積み増しで今期(2026年3月期)営業利益予想を2900億円に下方修正したが、来期以降の効果上振れを好感した。
パナソニックHDは4日、今期の人員削減の規模が1万2000人に拡大すると明らかにした。従来計画の1万人から増え、費用も300億円増額した。一方、来期の損益改善効果は25年3月期比で1450億円と、昨年10月発表時点から130億円上振れする。
SMBC日興証券の桂竜輔アナリストらは4日のリポートで構造改革に触れ、来期以降の影響を勘案すれば好印象と述べた。また市場ではパナソニックHDのマネジメント実行力に依然として懐疑的な見方もあるとして「疑念を期待に変える経営に期待したい」と言及した。
4日に開いた25年10ー12月期(第3四半期)決算会見で、和仁古明最高財務責任者(CFO)は従業員の離職で「何の混乱もないというのは嘘になる」と言及。その上で「歯を食いしばりながら次に向けて頑張ろう」とする従業員も多く、新しいパナソニックグループを作っていきたいと話した。
コスト削減では一定の成果が上がっている一方、成長けん引役に位置づけてきた人工知能(AI)分野ではつまづきも見え、不透明感が漂う。和仁古CFOは4日、提供開始が遅れていた「Umi(ウミ)」と呼ぶAI活用のアプリについて「白紙に戻す」と言及した。
19年に招へいし、ウミの開発にも携わっていた松岡陽子氏も3月末で執行役員を退任する。
和仁古氏はウミについてビジネスとしてはマネタイズやスケーリングが難しかったとしながら、松岡氏が推進したAI人材の獲得や基盤作りのノウハウを得たことについては評価した。今後も会社として「AIイニシアチブを取ることは変わらない」と述べた。
(株価を追加し、構成を変えて更新します)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.