トランプ米大統領はコロンビアのペトロ大統領に対する評価を「病んでいる」から「素晴らしい」に一変させた。両大統領はイデオロギー面では対立関係にあるが、ホワイトハウスで行われた首脳会談を受け、緊張が緩和した。

両首脳は米大統領執務室で2時間にわたり会談し、麻薬対策やエネルギー、安全保障について協議した。

トランプ氏はワシントンで記者団に対し、「彼(ペトロ氏)と私は親友というわけではなかったが、(会っていれば)そう感じていただろう。会ったことがなかったからだ」と語った。

トランプ氏は先月の段階では、ペトロ氏がコカイン取引に関与していると非難し、コロンビアへの軍事攻撃を示唆することさえあった。

Photographer: Alex Wong/Getty Images

会談後、ペトロ氏は記者団に対し「具体的な課題と、その解決に向けた共同の道筋について話し合った」と述べた。「協定は双子の間で結ばれるものではない。意見は異なるが、人類の兄弟愛に向けた道筋を見いだせる者同士で結ばれる」と語った。

ペトロ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、トランプ氏が自著「トランプ自伝(原題:The Art of the Deal)」の書籍に記した「君は素晴らしい」というサインを公表した。

コロンビア国民の間では、今回の会談には大きなリスクが伴うとの見方が多かった。両首脳が再び対立すれば、壊滅的な関税の発動などを招く恐れがあった。ホワイトハウスで2025年2月に行われた、ウクライナのゼレンスキー大統領との会談や、南アフリカのラマポーザ大統領との会談では、関係が悪化した。

ペトロ氏は、麻薬対策に協力しない国のリストからコロンビアを除外することや、自身と家族に対する制裁解除をトランプ氏に求めている。トランプ氏は制裁に関し「取り組んでいるところだ」と述べた。

一方、トランプ氏はペトロ氏に対し、コカインの生産抑制を繰り返し求めている。生産はペトロ政権下で過去最高水準に達した。

ペトロ氏はベネズエラやキューバ、パレスチナ自治区ガザに対するトランプ氏の対応を繰り返し批判するなど、ここ1年に米州でトランプ氏と最も激しく対立してきた一人だ。昨年9月にはニューヨーク市内の街頭デモに参加し、軍兵士に対しトランプ氏の命令に従わないよう呼びかけた。これを受け、米国は同氏のビザ(査証)を取り消した。

原題:Trump’s View of Colombia Leader Swings From ‘Sick’ to ‘Terrific’(抜粋)

--取材協力:Justin Sink、Andreina Itriago.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.