2日の日本市場では株式が下落。米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長にタカ派とされるウォーシュ元FRB理事が指名されたことが懸念された。円は対ドルで一時155円台半ばまで下落、債券は長期債が上昇した。

日経平均株価は午前に一時900円超上昇したものの、午後は失速して600円超下げた。岡三証券の松本史雄チーフストラテジストは「海外ではFRBが次期議長の下でバランスシート縮小に動くのではないかとの思惑が株安要因になり、米国株先物はなお弱い。衆院選を控えていることもあり、午後は利益確定売りが広がったようだ」と話した。

株式

株式は下落。タカ派とされるウォーシュ氏のFRB議長就任への警戒感や衆院選の動向を見極めたいとの雰囲気から、売りが膨らんだ。

半導体・人工知能(AI)関連や銀行など金融株が下げ。金や銀など貴金属価格の調整を受けて鉱業や非鉄金属も安い。半面、医薬品や食料品などディフェンシブ株や小売りなど内需関連、自動車は高い。

為替

円は対ドルで155円付近で推移。高市早苗首相の円安を巡る発言やウォーシュ氏のFRB議長指名を受けて円売り・ドル買いが優勢だった。

みなと銀行の苅谷将吾ストラテジストは次期FRB議長人事について「トランプ大統領の息がかかってどんどん利下げをする感じではなく、ドルの支え」との見方を示した。一方、高市首相の発言で政府の円安けん制姿勢が後退したわけではないとし、ドル・円は「155円台では介入警戒感からやや売りが意識されて上値が重い」と述べた。

高市首相は先週末、円安による輸出産業や外国為替資金特別会計(外為特会)の運用への好影響に言及した。その後、円安メリットを強調したわけではないと釈明した。

債券

債券は長期債や先物が上昇。円安進行や10年国債入札に対する警戒感から売りが先行する場面があったが、衆院選で自民党勝利の公算が大きいと伝わり、過度な財政懸念が後退した。

りそなアセットマネジメントの藤原貴志チーフファンドマネジャーは、衆院選で自民党が過半数を大きく上回る勢いと報じられた影響が大きいと指摘。「票のために変な財政政策を取る必要はなく、主導権を持って成長に寄与するところに投資できる」と述べた。

日本銀行が2日に発表した金融政策決定会合の主な意見(1月22、23日分)では、円安傾向が続いていることなどを踏まえ、複数の政策委員が金融政策の対応が遅れるリスクに言及した。円安や長期金利上昇にはインフレ期待などが反映されており、「金融政策面の処方箋は適時適切な利上げに尽きる」との意見も出た。

岡三証券の長谷川直也チーフ債券ストラテジストは「主な意見では目新しいものはなかったが、物価について為替を意識した意見が目立ち、円安が進むとタカ派的なトーンが出やすいと市場は意識している」と話した。

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