(ブルームバーグ):野村ホールディングス(HD)の株価は2日、売り気配で始まった後、一時前週末比5.3%安の1338円まで下落した。1月30日に発表した2025年10ー12月期(第3四半期)決算で、暗号資産関連事業で損失を計上し、市場からネガティブと捉えられた。
SMBC日興証券の村木正雄シニアアナリストは野村HDの同四半期の業績について「ウェルス・マネジメントは想定以上、ホールセールはガイダンス通り、暗号資産がネガティブ」と30日付のリポートで指摘した。
野村HDは暗号資産取引を手がける傘下のレーザー・デジタル・ホールディングス(スイス)で市況変動の影響を受けて損失を計上した。具体的な損失額については開示していないが、SMBC日興の村木氏は、100億円超の損失を計上したと指摘している。
森内博之財務統括責任者(CFO)はアナリスト向け決算説明会で、暗号資産関連事業について、市況変動により収益のぶれが大きいとして、厳格なポジション管理によって取れるリスク量を減少させていると説明。同事業については「中長期的には有望なビジネス」として、コミットする姿勢は変わらないとも述べた。
野村HDの第3四半期の連結純利益は916億円で、ブルームバーグが集計したアナリスト予想の平均951億円を下回った。主要4部門の税前利益は約18年ぶりの高水準だったが、暗号資産事業での損失が響いた。
同時に発行済み株式総数の3.2%、600億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。4-12月累計の純利益は同7.2%増の2882億円となり、26年3月期業績は過去最高益だった前期(25年3月期)を上回るペースで推移している。
モルガン・スタンレーMUFG証券株式アナリストの長坂美亜氏は1月30日付のリポートで、デジタル・アセット関連事業の損失はネガティブ要因としつつ、ウェルス・マネジメント部門やホールセール部門などの本業は堅調だと指摘。自社株買い取得の公表は「サプライズ」などとして、「短期株価はややポジティブを想定」との見方を示した。
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