(ブルームバーグ):米石油大手のエクソンモービルとシェブロンは、ベネズエラの石油産業再建に向けて1000億ドル(約15兆5200億円)を投資するよう求めるトランプ米大統領の呼びかけと、株価を押し上げてきた規律ある支出モデルとのバランスに配慮し、注意深く判断を進めている。
両社の最高経営責任者(CEO)は1月30日の決算発表後、世界最大級の石油埋蔵量を持つベネズエラの長期的な機会を強調した一方で、新たな資本投入には慎重姿勢を示した。
投資を保護するためには政治・法制度の改革が必要だとし、いかなる新規プロジェクトも世界各地の他の投資機会と競合することになると強調した。
現在ベネズエラで事業を展開している唯一の米石油メジャーであるシェブロンは、ベネズエラでの事業資金を既存資産からのキャッシュフローで賄う計画だ。これにより、グローバルな資本予算を取り崩すことなく、生産を最大50%拡大できるとしている。
同社のマイク・ワースCEOはアナリストとの電話会見で、「引き続きバリューと資本規律に重点を置いていくと考えてほしい」と呼びかけた。
「これは大規模な資源であり、将来的にはわれわれのポートフォリオの中で、より大きな位置を占める可能性がある。ただ、ベネズエラの安定も確認が必要で、財政制度に対する信頼が不可欠だ」と述べた。
米国がベネズエラで軍事作戦を展開し、マドゥロ大統領を拘束してから1カ月を経ずして、マドゥロ氏を引き継いだロドリゲス暫定大統領は国家主義的な石油政策の変更を承認。外国石油会社の税負担軽減や出資比率拡大が可能になった。
その直後、米財務省は制裁下にあるベネズエラから産出される原油について、米企業による輸出と販売、精製を認める範囲を拡大する「一般許可」を発行した。
エクソンモービルのダレン・ウッズCEOは1月上旬のホワイトハウスでの会合でベネズエラを「投資不可能」だと評し、トランプ氏の不興を買ったが、30日にはより前向きな姿勢を示し、ベネズエラの法律・財政制度の改善に向けたトランプ政権の取り組みを評価した。ただし、実現には時間がかかるとの見方も示した。
「私がホワイトハウスで述べたのは、現行の財政構造の下では、法的に投資ができないが、それに対処する機会はある、ということだ」とウッズ氏は説明し、「トランプ政権はその対応に取り組む姿勢だ」と指摘した。
原題:Exxon, Chevron Cautious on Venezuela as Trump Urges Oil Growth(抜粋)
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