中国最大のスポーツウエアメーカー、安踏体育用品がドイツの同業プーマの約29%の株式を15億ユーロ(約2750億円)で取得することで合意した。プーマの筆頭株主となる安踏は、欧米の高級スポーツブランドのポートフォリオ拡充を進めている。

安踏は27日、香港証券取引所への提出文書で、フランスの富豪ピノー家の持ち株会社アルテミスから、プーマ株約4300万株を1株35ユーロで取得すると明らかにした。

この持ち分取得は、プーマ完全買収への道を開く可能性がある。ブルームバーグ・ニュースは昨年11月、安踏がプーマ買収を検討している企業の1社であり、助言会社を起用して入札評価を進めていると伝えていた。この報道を受け、プーマ株は数年ぶりの大幅高となった。

安踏はフィラやデサント、ジャック・ウルフスキンといった国際的スポーツブランドを傘下に置いており、世界展開を進めてきた。安踏が主導したコンソーシアムは2019年、富裕化が進む中国の中間層に高級スポーツ用品を提供する狙いで、サロモンやアークテリクスなどのブランドを擁するアメアスポーツを52億ドル(約8020億円)で買収した。

ブルームバーグの集計データによると、アメアは24年にニューヨークで新規株式公開(IPO)を実施し、安踏は引き続き筆頭株主となっている。

プーマは近年、消費者の関心を十分に引きつけられず、アーサー・ホールド氏を最高経営責任者(CEO)に据えるなど経営陣刷新を進め、販売回復に取り組んできた。プーマ株の26日終値は21.63ユーロと、過去12カ月で30%強下落している。

香港市場で安踏は過去12カ月で7%下落し、時価総額は273億ドルとなっている。今回の取得は、自社が掲げる「単一分野集中・マルチブランド・グローバル化」戦略の重要な一歩だと、同社は提出文書で説明した。

原題:China’s Anta Sports to Buy 29% Puma Stake for $1.8 Billion (1)(抜粋)

--取材協力:Daniela Wei.

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