日本国債売り、円売りの「市場の警告」
金融市場は、政治の世界から発信される、こうした消費税減税論を、「現実的」「持続的」なものではないと判断し、日本の財政が一段と悪化すると見て、日本国債が売られ、20日、長期金利は一時2.380%と27年ぶりの高い水準に達しました。円相場も14日には一時159円台半ばまで円が売り込まれています。
明らかに金融市場は、危うい消費税減税論に「警告」を発しています。物価高対策として消費税減税を議論して、さらなる物価高につながる円安を促進しているのですから、馬鹿馬鹿しい話です。
取り返しがつかなくなる、「市場の崖」は、どこにあるかわかりません。「警告」を甘く見ない方が良いのではないでしょうか。
消費税減税は物価高対策にならない
そもそも消費税減税が物価高対策と言えるのでしょうか。確かに、物価が大きく動いた時に機動的に税率を上げ下げできれば、物価変動の影響を平準化するという意味で、物価高対策になり得るかもしれません。
しかし、現実には消費税率変更の検討、決定には時間がかかる上、街中のレジのシステム変更にも時間とコストがかかることから、素早く、しかも小刻みに動かすことは、なかなかできません。
日本がインフレに見舞われてからすでに4年近くが経ちました。原油価格の落ち着きや政府の物価高対策の効果もあって、いよいよインフレ率が少し落ち着くことが視野に入っている今になって、これから消費税減税を検討するのは、かなりタイミングがずれています。
また、物価の押し下げ効果と言う点でも、消費税減税が行われた年は、確かに前年比のインフレ率は下がりますが、その効果は一度きりで、2年目以降にインフレ率を押し下げる効果はありません。それどころか、消費税減税自体が需要刺激につながるので、むしろインフレを加速させる影響さえ出かねません。
物価高対策で兆円単位のお金を使う気があるのならば、食品価格高騰の影響が大きな層に、現金給付する方が、よほど理にかなっています。それ以前に、まずコメ価格を下げることが先決でしょう。