衆議院解散となりました。経済政策では、これまで消費税の減税に抑制的だった自民党が、高市総理の意向を受けて「食料品への消費税2年間ゼロの実現に向け検討を加速する」と踏み込みました。選挙戦は与野党がそろって消費税減税を競う展開になり、財政悪化懸念を深める市場からは、日本国債売り、円売りという強い警告サインが出ています。

「中道」発足の開店セールか

自民党の変身の前に、まず野党側の変身劇を取り上げなければ、不公平というものでしょう。支持率低迷から抜け出せない立憲民主党と、連立離脱で野党になった公明党が、急遽、合流することになった「中道改革連合」。総選挙の公約の目玉が消費税減税で、食料品に対する消費税を恒久的にゼロにするとし、なんと今年秋から実施すると公約に掲げました。

2024年の参議院選挙で立憲民主党は、消費税が社会保障の財源になっていることから、あくまで「時限的な」引き下げを求めていました。それが半年後の今回は、いきなり恒久的な「食料品ゼロ」になったのです。年5兆円もの財源が必要な減税を、時限にするか恒久にするかは大違い、まるで新党「中道」の開店セールのように、私は感じました。

しかも野田共同代表は、民主党政権当時、総理として消費税引き上げを決めた「張本人」です。その方が、年率2、3%程度のインフレで、食料品消費税ゼロにしろと言うのは、税や財政へのいかなる信念によるものなのか、問うてみたいところです。