(ブルームバーグ):ラトニック米商務長官は22日、カナダのカーニー首相が最近、中国との貿易関係強化に動いていることについて、「政治的なノイズ」にすぎないとして重視しない考えを示した。ただ、年内に予定される米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の見直し協議では、そうした動きが争点となり得るとの認識を示した。
ラトニック氏は世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)でブルームバーグ・テレビジョンのインタビューに応じ、「中国がカナダからの輸出を受け入れるために経済を開放すると思うか。私がこれまでに聞いた中で、最もばかげた話だ」と語った。
カーニーは先週、中国の習近平国家主席と貿易を巡る合意に達した。合意は中国からの電気自動車(EV)輸入などに道を開くもので、代わりに中国はカナダ産菜種(キャノーラ)にかかる関税を引き下げる内容だった。カーニー氏は、中国を米国よりも「予測可能な」貿易相手国と評した。
ラトニック氏は、カーニー氏の最近の言動について、「首相から出てきた単なる政治的なノイズとみるべきだ」と指摘。「彼はカナダ経済の規模や30兆ドル(約4800兆円)規模に上る米国経済とのビジネスを考慮しておらず、本気とは思えない。今ある状況を変えるなどあり得ない」と語った。
また、カナダは米市場へのアクセスという点で、「世界で2番目に良い条件」にあり、これを上回るのはメキシコだけだと強調した。カナダの中国への傾斜がUSMCA見直し交渉で議題に上る可能性があると示唆した。

USMCAの再交渉は、今年の「夏の半ばから終わりにかけて」行われる可能性が高いとも語った。
カナダのシャンパーニュ財務相はケベック市で記者団に対し、主要7カ国(G7)各国は中国に対する戦略的道筋を描いており、カナダも例外ではないと説明した。
「米国のパートナーと手を携えて引き続き取り組む」とする一方、「カナダ国民は分散化の重要性をこれまでに理解していると思う。われわれはもっと強靱(きょうじん)になる必要がある」と述べた。
原題:Lutnick Rejects Canada’s China Tilt, Sees Summer USMCA Talks (2)(抜粋)
--取材協力:Jonathan Ferro、Lisa Abramowicz、Annmarie Hordern、Alex Vasquez、Mathieu Dion.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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