(ブルームバーグ):米議会は人工知能(AI)半導体チップの対中輸出について、審査権限の獲得に一歩近づいた。トランプ政権は、米エヌビディアのAI用高性能GPU(画像処理半導体)「H200」の対中販売を既に許可しており、議会との対立が深まる可能性がある。
米下院外交委員会は21日、先端AI半導体チップに対し、武器輸出と同様に議会による監視を義務付ける超党派の法案を承認した。エヌビディアのAI用先端GPU(画像処理半導体)「ブラックウェル」に関しては、少なくとも2年間の対中輸出全面禁止を盛り込み、既存の輸出規制を法律として成文化する。
トランプ大統領は昨年12月、エヌビディアH200の対中輸出を可能にする方針を明らかにした。米政府は2022年以降、中国と人民解放軍が米国の最先端技術にアクセスすることを阻止するため、対中規制を段階的に強化してきた。
輸出制限の緩和にはグローバル市場での米国のAI技術普及を促す狙いがあるが、同時に著しい政策転換を意味し、議会の国家安全保障タカ派から激しい反発を招いた。
下院外交委が賛成多数で承認した法案は、今後本会議で採決が行われる。上院案はまだ公表されていないが、上院ではH200の対中輸出を実質的に阻止する別の法案が提出された。
法案が成立すれば、先端AI半導体チップの輸出について、米政府が承認前に議会に通知する義務が生じ、議会は上下両院合同決議を通じて、中国やロシア、イランなど敵対国への輸出許可を審査・阻止する権限を得る。
下院外交委と上院銀行委員会のメンバーが、輸出対象となる半導体チップの数量と最終購入者を確認できるようになるほか、「信頼できる」米AI企業が同盟国・中立国に半導体チップを輸出する際、ライセンスを免除する仕組みの導入も目指す。
エヌビディアの広報担当者に21日にコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。
原題:House Seeks Say Over AI Chip Sales After Nvidia’s China Win (1)(抜粋)
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