フィンランドのストゥブ大統領は、グリーンランド領有に意欲を示すトランプ米大統領と欧州との対立の危機が、世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)出席者の関心を奪い、ロシアのウクライナ侵攻が脇に追いやられる状況に懸念を表明した。

ストゥブ大統領は19日、ダボスで記者団に対し、「そのような事態を避けるため、われわれはあらゆる手を尽くしている。ウクライナにとって、ダボス会議から得られる最善の結果は、経済プランと復興に関する何らかの合意だ」と語った。

トランプ大統領は、米国のグリーンランド領有に反対する欧州8カ国に追加関税を課す方針を明らかにした。フィンランドも対象国に含まれる。

それでも、ストゥブ氏はトランプ大統領が耳を傾ける指導者の1人であり、昨年春にはフロリダ州で一緒にゴルフを楽しみ、定期的に連絡を取り合っている。リンゼー・グラム氏をはじめとする複数の共和党上院議員とも緊密な関係にあることで知られる。

「米国において議会、特に上院が外交政策で大きな発言力を持っていることを忘れがちだ」と同氏は述べ、グリーンランド問題を巡る議会の立場は、共和党上院議員の対応次第だと主張した。

ストゥブ大統領は、欧州連合(EU)が対米報復関税を課すべきかどうかについて言及を避ける一方、グリーンランドに対する脅しの撤回をトランプ氏に促す「多くの手段」をEUは備えていると発言した。

問題解決の第一歩は、グリーンランドを巡るレトリック(言葉遣い)の緩和だとストゥブ氏は指摘。「次に特に北大西洋条約機構(NATO)を通じて、グリーンランドの安全保障を強化するプロセスを構築する。それには、この問題が正しい方向に進展しない場合、いずれの経済的手段を用いるか欧州は明確に示す必要がある」と述べた。

ストゥブ氏によれば、欧州の指導者らは、グリーンランドの問題をウクライナと結び付けようとする動きを回避する努力も行っているという。

原題:Greenland Risks Sucking Out All the Oxygen at Davos, Stubb Says(抜粋)

(ストゥブ氏の発言を追加して更新します)

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