財務省が20日に実施した20年利付国債入札は「弱い結果」となった。衆院選で与野党が消費税減税を掲げて争う見込みとなり、財政悪化への警戒感から投資家は応札を控えた。

入札結果は、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が3.19倍と過去12カ月平均(3.34倍)を下回り、前回(4.1倍)からも低下した。最低落札価格は99円10銭、市場予想は99円20銭。大きいと不調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は25銭。前回は3銭だった。

明治安田アセットマネジメント債券運用部の大﨑秀一シニア・ポートフォリオ・マネジャーは「弱めの結果だった」と指摘。「消費税減税の話が出て債券は買いづらさが強かった」と述べた。

入札結果を受けて債券先物は売られ、新発20年国債利回りは3.39%と1997年以来の高水準を更新した。

今回の入札は、与野党が消費減税を衆院選の公約に掲げる見通しとなり、財政拡張やインフレ高進への懸念から債券売り(金利上昇)が加速する中で行われた。新発40年債利回りは日本の国債として95年以来となる4%台を付け、過去最高を更新した。

 

高市早苗首相は19日夕に記者会見し、衆院を解散して来月8日に総選挙を行うと表明した。食料品にかかる消費税の軽減税率を2年間引き下げることを公約に掲げる。立憲民主、公明両党が結成した「中道改革連合」も19日発表した基本政策で、食料品の消費税をゼロ%に恒久的に引き下げる方針を盛り込んだ。

日本銀行は今週末に金融政策決定会合を開く。昨年12月の前回会合で約1年ぶりとなる利上げに踏み切ったばかりで、政策は現状維持が予想されている。財政支出拡大がインフレ高進につながり、日銀が利上げペースを加速するとの見方も出始めている。

SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、20年債入札は「テールが前回から拡大するなど、どの指標をとっても弱かった」とした半面、想定の範囲だったため、債券相場は「底を打った可能性もある」との見方も示した。

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