(ブルームバーグ):バンス米副大統領は今年のミュンヘン安全保障会議への出席を見送る。事情に詳しい関係者が明らかにした。昨年の同会議では、挑発的な演説を行い、欧州を驚かせていた。
まだ発表されていないとして関係者が匿名を条件に話した。バンス副大統領は昨年、オンライン言論を規制しているとして欧州首脳を批判。保守的な声を抑圧し、欧州大陸の「基本的価値観」から後退しているとも主張した。反移民を掲げるドイツ極右政党代表とも会談したバンス氏の発言は、当局者の不意を突く形となった。
バンス副大統領の演説直後に発言したドイツのピストリウス国防相は、欧州の民主主義を権威主義体制と比べたバンス氏の見解は「受け入れられない」と述べ、会場からは大きな拍手が起きた。
昨年の会議でのバンス氏の物議を醸すコメントは、ロシアに対抗するウクライナ支援へのトランプ政権の関与を巡る欧州の不安が広がる中で飛び出した。米欧の亀裂を予兆する形となり、溝はそれ以降も拡大している。
トランプ大統領が北大西洋条約機構(NATO)の同盟国デンマークからグリーンランドを取得する意欲を示したことで、関係は一段と緊張している。デンマークとグリーンランドの代表団は今週、米欧の溝を和らげるため、ワシントンを訪れた。
欧州の同盟国は、ロシアによるウクライナ侵攻の終結に前のめりなトランプ氏の動きにも神経をとがらせている。和平を急ぐあまり、ウクライナに厳しい譲歩を迫るのではないかとの懸念がある。
原題:Vance to Skip Munich Conference Where He Roiled Allies Last Year(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.