(ブルームバーグ):サウジアラビアの政府系ファンド(SWF)であるパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が、任天堂やコナミグループなど保有する約120億ドル(約1兆9000億円)のゲーム関連株について、完全子会社のサビー・ゲームズ・グループへの移管を進めている。
サビーはゲーム事業への投資に充てる巨額な資金を保有しており、業界の有力企業としての地位をさらに強化するとともに、各社との協業を加速する見込みだ。
ブルームバーグが入手した同社文書によると、株式譲渡が完了次第、サビーはコーエーテクモホールディングスやネクソン、スクウェア・エニックス・ホールディングス、韓国NCソフトなどの株式を10%前後、任天堂やコナミG、バンダイナムコホールディングス、東映アニメーションなどは4~5%程度保有することになる。
9日にはサウジのアヤル・ファースト・インベストメントがカプコンやバンナムHD、東映などの株式を保有していることが大量保有報告書で明らかになり、うち一部の銘柄はPIFが譲渡したことが判明していた。サビーの広報担当者、アマール・バトフー氏はブルームバーグの取材に対し、「アヤル・ファーストはゲーム関連株を保有する投資会社で、その所有権はPIFからサビーへ移転される」と述べた。
サビーは2021年、サウジが石油依存からの脱却を図る中で設立された。380億ドルに上る投資計画を持ち、「モノポリーGO」を開発した米スコープリーや「ポケモンGO」の米ナイアンティック、複数のeスポーツ企業などを傘下に収めてきた。モノポリーGOは大ヒットを記録したが、サビーのeスポーツ投資は苦戦を強いられ、人員削減を進めてきた。
PIFはコメント要請に応じなかった。同ファンドは米ゲーム大手のエレクトロニック・アーツ(EA)に対する約550億ドル規模の買収計画を進める投資家グループに含まれるが、同案件に詳しい関係者によると、サビーはこの取引に関与していない。
昨年12月末の開示資料によると、PIFは米ゲーム大手テイクツー・インタラクティブ・ソフトウエアの株式約1100万株を譲渡済み。関係者によれば、サビーは投資先に対してPIFの非介入的な姿勢を引き継ぎ、株主提案などをするアクティブな投資家になる考えはないという。
サビーのバトフー氏はゲーム関連株について「移管手続きと適切な規制当局への届け出が進行中だ」と述べた。「サビーはPIFにとって主要なゲーム会社かつ国家のゲーム・eスポーツ戦略の中核を成す存在であり、移管によってPIFのゲーム投資の管理はサビーに移行する」と言い、投資方針を変更する予定はないとも付け加えた。
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