米国際石油資本(メジャー)のエクソンモービルのダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は9日、ベネズエラが現時点で「投資に適していない」と伝え、トランプ大統領の不興を買った。だがそれは、石油業界の首脳やアナリストらが既に発していた警告を繰り返したに過ぎなかった。

事情に詳しい複数の関係者によれば、トランプ氏と石油会社幹部との会合自体を中止するようホワイトハウスに働き掛けた同業他社の経営者もいたという。

エクソンモービルのダレン・ウッズCEOは、ベネズエラが現時点で「投資に適していない」とトランプ大統領に伝えた

トランプ大統領は、疲弊したベネズエラの石油セクター再建に向け、米石油会社が少なくとも1000億ドル(約15兆9200億円)の投資を行うことを望んでいる。

ウッズ氏は、約20人の石油業界幹部が参加した会合に出席し、率直に意見を述べたが、トランプ氏はそれを評価しなかったようだ。11日までに大統領は記者団に対し、ウッズ氏の発言に関し、「気に入らない。彼らは小ざかしいことをしている」と話し、エクソンをベネズエラから締め出す意向を示唆した。

13日の米株市場で、エクソンの株価は一時約2.5%上昇し、上場来高値を更新した。石油会社の経営幹部らには、ベネズエラに慎重になる理由が存在する。

同国の産油量(日量約100万バレル)を大幅に増やし、まして1970年代のピーク(同400万バレル近く)を回復させるには、数百億ドルが必要になる可能性が高い。

石油会社は放棄された掘削装置、原油が漏出するパイプライン、火災で損傷した設備の修理ないし交換を迫られる。物理的課題だけではない。業界代表らは、大規模投資を約束する前提として、国内外の資金移動を可能にする政治・法制度改革と現地の治安状況を確認したいという。

ホワイトハウスの当局者は、コメントを求められた際、大統領の11日の発言に言及した。エクソンは、ウッズ氏の9日の発言以上のコメントを控えた。

メジャーでは、シェブロンだけがベネズエラで今も操業を継続している。

原題:Exxon CEO’s Venezuela Candor Shows Risks of Crossing Trump (1)(抜粋)

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