(ブルームバーグ):ソニー生命保険は、財政拡張への懸念から来年度にかけ日本の長期金利(新発10年国債利回り)は一段と上昇する半面、発行減額などで超長期金利の上昇は限定され、利回り曲線はフラット(平たん)化するとみている。
稲葉亮治執行役員(運用企画部担当)は13日のインタビューで、衆院が解散総選挙となれば、財政拡張への警戒感が今後も続くと予想。金融政策については、2026年度に1、2回の利上げを見込む。
日本銀行は昨年12月に政策金利の0.75%への引き上げを決定した。30年以上ぶりの1%超えも視野に入ってきたが、「利上げペースや利上げ到達点の見極めが難しいため、日銀と市場との対話を注視している」と稲葉氏は言う。
高市早苗首相が通常国会冒頭で衆院を解散する検討に入ったとの報道を受け、財政拡張懸念から10年債利回りは14日に2.18%と1999年以来の高水準を更新。30年債利回りは13日に3.52%と過去最高水準に並んだ。外国為替市場では円安が再加速し、インフレに対し日銀の利上げが後手に回るビハインド・ザ・カーブへの懸念も金利上昇に拍車をかけている。
一方、稲葉氏は償還までの期間が10年超の超長期債利回りについては、若干の上昇にとどまると予測。理由として「これまでは需給懸念から金利が上昇した面もあるが、新年度は発行が減額される上、生保や金融機関の新たな需要が出て、基調が変わる可能性がある」点を挙げた。これに伴い、利回り曲線はフラット化するとの見方を示す。
超長期債は主要な投資対象でもあり、想定以上に利回りが上昇した場合には再保険の活用などリスク回避策を講じ、財務基盤の強化を図ることを検討していると明かした。
昨年来の急ピッチの金利上昇を受け、生保各社では低利回り時に購入した国債の含み損が拡大している。しかし、稲葉氏は「現時点で減損処理は行っていない」とし、利回りの高い債券を買う入れ替えを通じて減損処理が必要な水準に達する前に売却していると説明した。
ソニー生命の業績資料によると、昨年9月末時点の資産(一般勘定)は11兆9014億円。公社債は8兆5340億円で、3月末から1134億円を削減した。公社債の含み損は1兆8758億円と、3月末時点の1兆3667億円から拡大した。
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