所定内給与は労働時間要因で鈍化か

所定内給与(共通事業所ベース、以下同じ)は前年比+1.8%(10月:同+2.2%)と前月から鈍化した。

一般労働者の所定内給与は同+2.1%(10月:同+2.2%)とほとんど変化がなかったが、パート労働者の伸びが同+2.1%(10月:同+3.4%)と前月から鈍化している。

今回の所定内給与下振れの理由としては、労働時間が減少したことが考えられる。11月の所定内労働時間は前年比▲3.6%と、うるう年要因で下振れた2月(同▲2.4%)、3月(同▲2.5%)を上回る減少幅となっており、このことが所定内給与に影響を与えた可能性があるだろう。

本系列の出勤日数も前年差▲0.6日と減少、業種別で見ても軒並み減っている。11月は前年と比べて平日日数が2日少なかったことが影響しているものとみられる。

仮に暦要因による一時的な労働時間の減少であるとするならば、今月のような所定内給与の鈍化は持続的ではないだろう。

そもそも所定内給与は春闘で決まる賃上げが1年間続く傾向があり、賃上げの影響が反映される月以外で大きく変動することはほとんどないはずである。12月の所定内給与は前年比+2%台前半~半ば程度まで戻ることを想定して良いのではないか。

なお、名目賃金は、ボーナスの支給時期である6、7、12月にボーナス動向の影響を大きく受けるが、その他の月については所定内給与の動きに概ね連動することが多い。

そう考えると、名目賃金は当面、12月のボーナス月を除けば概ね前年比+2%台前半~半ばで推移することが予想される。