暗号資産(仮想通貨)ビットコインに積極投資する米ストラテジーは2025年10-12月(第4四半期)に、保有するビットコインの価格下落に伴って174億4000万ドル(2兆7300億円)の評価損を計上した。

同社は昨年、ビットコイン保有高の公正価値を収益に含めることを義務付ける会計基準を採用した。この変更により、過去の3四半期では数十億ドル規模で損益が振れている。5日の米証券取引委員会(SEC)への提出書類によると、第4四半期には50億ドルの繰延税金利益も計上した。

ソフトウエアメーカーからレバレッジをかけたビットコイン保有企業へと変貌した同社にとって、今回の損失計上はタイミングが悪い。投資家は、共同創業者兼会長のマイケル・セイラー氏が5年以上前に先駆けて始めた同社の「ビジネスモデル」に懐疑的になり始めている。同社の普通株の株価は過去に主要株価指数を上回るパフォーマンスを挙げたが、25年には48%急落した。

ただ、仮想通貨の価格急落による巨額損失に直面しているのは、セイラー氏だけではない。昨年、上場企業が続々とストラテジーの手法をまねてデジタル資産残高を増やし、暗号資産へのレバレッジ投資を求める投資家を誘致した。仮想通貨イーサの最大の企業支援者であるビットマイン・イマージョン・テクノロジーズも、ストラテジー同様に公正価値会計基準の対象だ。

一方、ストラテジーは投資家の信頼へのさらなる打撃に直面している。企業価値が保有するビットコインの価値を2年余りぶりに下回る可能性があり、ビジネスモデルの持続性に疑念が高まっているためだ。同社がまとめたデータによると、負債と永久優先株の想定元本総額を含む企業価値は約630億ドルだった。

同社株は2024年11月の最高値から約70%急落し、同社のmNAV(時価総額と負債の合計をトークン保有高で割った比率)は1をわずかに上回る水準だ。投資家が株式に支払うプレミアムこそが、セイラー氏のビットコイン買い戦略の根拠となっていた。

 

原題:Strategy Has $17.44 Billion Unrealized Fourth-Quarter Loss (2)(抜粋)

--取材協力:Sidhartha Shukla.

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