トランプ米大統領はベネズエラでの軍事作戦について共和党強硬派から幅広い支持を得た。トランプ氏が返り咲きを果たしてから党内強硬派はウクライナなどの外交政策を巡って政権側と対立してきた。

党内ではここ数週間、医療や生活費を巡って激しい対立が続いていたが、3日の攻撃とベネズエラのマドゥロ大統領拘束は、共和党を大統領の下に結束させた。

下院のマージョリー・テイラー・グリーン議員やトーマス・マッシー議員といった党内の孤立主義者は攻撃に反発したが、少数派にとどまった。トランプ氏とたびたび衝突してきたリバタリアン寄りのポール上院議員(共和)も、議会を通さずに政権が攻撃を決めたことに不満を示しつつ、批判は珍しく控えめだった。

マドゥロ氏失脚後の数時間で、共和党は大統領支持で足並みをそろえた。10カ月後には中間選挙を控えており、トランプの支持率低下が共和党にとって大きな懸念となっている。

マドゥロ氏がニューヨークの拘置所に到着した時の動画

かつて共和党上院院内総務を務め、トランプ氏と緊張関係にあるマコネル上院議員も3日、「ベネズエラ人が率いる、自由で民主的かつ安定したベネズエラは、米国の国家安全保障上の利益にかなう」と述べた。

民主党は反発

民主党指導部は3日、慎重な政治対応を取った。マドゥロ氏を暴力的な独裁者と非難する一方、議会で協議せずに実施された「無許可の」攻撃について説明を求めた。

とりわけ、トランプ氏がベネズエラを「運営」し、同国の石油を押収すると述べた点に強く反発した。これは、米国の関与が3日の攻撃にとどまらないことを強く示唆している。

民主党のケーン上院議員は記者団に対し、紛争終結に向けた採決を強く要求する方針を表明。さらに月内には、ベネズエラでの軍事行動への資金拠出を阻止するための採決を求める考えも示した。

トランプ氏が議会の承認なしにベネズエラを攻撃し、運営し、石油を押収する「法的根拠はない」と語り、「これを止める唯一の方法は、議会が止めることだ」と強調した。

民主党のシューマー上院院内総務は4日、議会承認を得るには、米国が関与する期間や兵力投入の規模、費用、米行動の制約などについて、政権が十分に説明する必要があると述べた。

ABCの番組「ディス・ウィーク」で、「これはトランプ氏が選挙戦で反対してきた、終わりなき戦争そのものだ。今まさに、もう1つの戦争に突き進んでいる」と批判した。

これらの採決によって上院議員の立場は明確になるが、共和党主導の議会で可決される可能性は極めて低く、ましてや、大統領の拒否権を覆すために必要な、上下両院での3分の2の賛成を得る見込みはほとんどない。

原題:Trump’s Attack on Venezuela Rallies GOP Hawks to His Side (1)(抜粋)

--取材協力:Erik Wasson、Jamie Tarabay.

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