(ブルームバーグ):トランプ米大統領は、共和党議員が提出した二つの法案に拒否権を発動した。そのうちの一つは、性犯罪で起訴され勾留中に死亡した米実業家ジェフリー・エプスタイン氏に関連するファイル公開を巡って政権の意向に反した下院議員が提出したものだった。トランプ氏による拒否権の行使は政権2期目では初めて。
トランプ氏は12月30日遅く、導水管プロジェクトの完成を支援する法案に拒否権を発動した。「高額で信頼性の低い政策への資金提供から」納税者を守るためだと説明した。同法案はローレン・ボーバート下院議員(共和、コロラド州)が提出したものだった。
ボーバート議員はホワイトハウスに近く、トランプ氏の掲げる「MAGA(米国を再び偉大に)」運動の忠実な支持者として知られる。同議員はコロラド州の9Newsに対し、今回の「拒否権が政治的な報復とは無関係であることを願う」と語った。
同議員は、政権からの圧力にもかかわらず、大統領の意向に反し、エプスタイン氏関連文書の公開を求めた議員の一人だった。
トランプ氏はさらに、フロリダ州エバーグレーズで先住民族ミコスキー族により多くの土地を提供する法案にも拒否権を発動した。理由として、自身の移民政策に対するミコスキー族の反対を挙げた。同族は「アリゲーター・アルカトラズ」と呼ばれる南フロリダの移民収容施設の設置に異議を唱えていた。
トランプ氏は「連邦政府に資金援助や特別待遇を求めながら、ミコスキー族は私が当選した際に米国民が圧倒的に支持した合理的な移民政策を積極的に妨害しようとした」と、拒否権発動の文書で指摘した。
いずれの法案も議会で超党派の強い支持を得ており、議員らがワシントンに戻った際に法案復活の道を探る可能性が残されている。上下両院の3分の2以上の票で大統領の拒否権を覆すことができる。
大統領は、エプスタイン氏関連ファイルを巡り、一部の共和党議員、特に引退を控えたジョージア州選出のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員への批判を強めている。同議員もかつてはトランプ氏にとって保守派の強力な盟友だったが、ボーバート議員と共にファイルの公開を強く求めた。下院は、エプスタイン氏に関連する資料公開を司法省に義務付ける案を賛成427、反対1の圧倒的多数で可決した。
「ミコスキー保留地改正法」の案は、共和党のカルロス・ヒメネス下院議員が提出した。
トランプ氏は1期目に10本の法案に対して拒否権を行使した。
原題:Trump Vetoes Two Bills, Spurring Questions About Retaliation(抜粋)
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