トランプ米大統領は28日、ロシアの侵攻を終結させる和平合意を目指す中で、ウクライナのゼレンスキー大統領との協議で「大きな進展があった」と述べた。

トランプ氏とゼレンスキー氏は、フロリダ州パームビーチにあるトランプ氏の邸宅「マールアラーゴ」で米東部時間午後1時半(日本時間29日午前3時半)過ぎから会談を行っていた。

ロシアが妥協にほとんど前向きな姿勢を示していないものの、トランプ氏は合意は「非常に近い」と発言。ただ、成立までには数週間かかる可能性があるという。さらに、ゼレンスキー大統領と今後数週間にわたり再び協議する予定だと明らかにした。

一方、ゼレンスキー氏は「和平の枠組みのあらゆる側面について協議した」と述べ、「90%は合意している」と説明。「ウクライナの安全の保証では100%合意している。米国、欧州、ウクライナは安全の保証でほぼ合意している。軍事面は100%合意している。繁栄のための計画は最終調整中だ」と話した。

両首脳はまた、フランスのマクロン大統領、スターマー英首相、ドイツのメルツ首相を含む欧州の首脳らとも電話で協議した。

ゼレンスキー氏は「安全の保証が永続的な平和を実現するための重要な節目になることで一致しており、私たちのチームはあらゆる側面について作業を続けていく」とコメント。またトランプ氏は、ウクライナの安全の保証については欧州が大きな役割を引き継ぐことになると語った。

トランプ氏は欧州について「彼らはすぐそばにいる。しかし、私たちは欧州を100%支援する。彼らが私たちを助けてくれるのと同様にだ」と述べた。

さらにトランプ氏は、合意を確実なものにする助けになるのであれば、ウクライナ議会で演説する用意があると言明。ゼレンスキー氏とロシアのプーチン大統領との3者会談についても構想できるとし、「適切な時期に、実現すると考えている」との認識を示した。

ゼレンスキー氏との会談に先立ちトランプ氏は、ロシアのプーチン大統領と「良好で非常に生産的な」電話協議を行ったと明らかにし、ゼレンスキー氏との会談後に、再びプーチン氏と協議する予定だと語っていた。

原題:Trump Hails ‘A Lot of Progress’ in Talks With Zelenskiy (2)(抜粋)

(トランプ、ゼレンスキー両大統領の発言を追加して更新します。更新前の記事は原文訂正に合わせ見出し3本目と本文4、5段落の発言者をゼレンスキー氏に訂正済みです)

--取材協力:Laura Davison、Piotr Skolimowski、Olesia Safronova.

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