インフレ鈍化を受けた利下げ継続と金融緩和の進展
ロシア中央銀行は、12月19日に開催した定例の金融政策委員会において、政策金利(キーレート)を50bp引き下げ、16.00%とすることを決定した。
ロシアでは、インフレが2023年半ばを境に加速して中銀目標(4%)を大きく上回ったため、戦時下にもかかわらず中銀は緊急利上げを含めて計5回、累計850bpの利上げを余儀なくされた。
しかし、インフレは今年3月を境に鈍化に転じたため、中銀は今年6月に約3年ぶりとなる利下げに踏み切り、その後もインフレ鈍化に歩を合わせる形で断続的な利下げを実施している。
直近11月のインフレ率は前年比+6.6%、コアインフレ率も同+6.1%とともに中銀目標を上回るものの、約2年ぶりの水準に鈍化するなど落ち着きを取り戻す動きをみせている。
今回の利下げは5会合連続となるうえ、今年6月以降の利下げ幅の累計で500bpとなる。さらに、政策金利の水準も約1年半ぶりの低水準となるなど、着実に金融緩和を進めている。
