米半導体メーカー、ブロードコム株が時間外取引で5%超下落した。人工知能(AI)関連収入の見通しが投資家の高い期待に届かなかったことを受けた。

株価は決算発表後に上昇していたが、ホック・タン最高経営責任者(CEO)のアナリストとの電話会議中の発言を受けて下げに転じた。タン氏は、AI製品の受注残が730億ドル(約11兆3500億円)に達しており、今後6四半期にわたって出荷されると説明。これは「最低ラインだ」と強調したが、一部の投資家を失望させた。

タン氏は「今後6四半期内の出荷に向けて受注がさらに増えると予想している。製品によるが、リードタイムはおおむね6カ月から1年だ」と述べた。

また8-10月(第4四半期)にAIスタートアップの米アンソロピックから110億ドルの受注を獲得した一方、AI製品の販売により利益率が圧迫されつつあるとも警告した。

電話会議に先立ち、同社は11日、おおむね堅調な決算を発表した。11月-2026年1月(第1四半期)の売上高見通しは約191億ドルとアナリスト予想平均の185億ドルを上回った。四半期配当も10%引き上げ1株当たり65セントとした。

ブロードコムの株価は年初来で急伸しており、投資家は同社がAI投資の恩恵を大きく受けると期待していた。こうした背景もあり、今回は市場の期待に応え切れなかった格好だ。

タン氏によると、アンソロピックからの110億ドルの受注は、5-7月(第3四半期)の100億ドルの契約に続くもの。また別の顧客とも10億ドル規模の契約を結んだというが、顧客名は明らかにされなかった。

ブロードコムは、大規模なデータセンター構築に伴うカスタム半導体需要の高まりを追い風に、エヌビディアが支配的なAI半導体市場において存在感を強めている。

Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

タン氏は発表資料で「第1四半期もこの勢いが続くとみており、AI半導体の売上高は前年同期比で2倍の82億ドルになると予想している」と述べた。

同社は最近、OpenAIと、AI向けカスタム半導体およびネットワーク機器の共同開発で複数年にわたって協力することに合意するなど、主要なAIモデル開発企業との連携で注目を集めている。

ブロードコム株のニューヨーク市場の通常取引終値は406.37ドルで、年初来では75%上昇していた。

8-10月(第4四半期)の売上高は180億ドル、一時項目を除く1株利益は1.95ドルだった。アナリスト予想は売上高175億ドル、1株利益1.87ドルだった。

原題:Broadcom Shares Slide After Investors Seek Bigger AI Payoff(抜粋)

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