アクティビスト(物言う株主)として知られる英アセット・バリュー・インベスターズ(AVI)は、日本の中小型株に約380億円を追加投資する方針だ。

AVIが運用するAVIジャパン・オポチュニティ・トラストは27日、英フィデリティ・ジャパン・トラストから1億8400万ポンド(約380億円)の純資産を移管すると発表した。8月に基本合意したファンド統合に伴う措置で、AVIジャパンの純資産は10月末時点から8割弱増える計算だ。

AVIのマネジング・ディレクター、ニコラ・高田ウッド氏はブルームバーグの取材に対し、移管する純資産は現金か現金同等物で、今後8-10週間以内に「既存の投資先と一握りの新規投資先」に投じるとコメントした。同氏は9月に、小型株で新規投資の候補があり、保有銘柄は2、3銘柄増える可能性があると話していた。

AVIジャパンのウェブサイトによると、投資対象は時価総額に対するネットキャッシュ・有価証券の比率が30%以上の企業。10月時点の投資先はワコムや栄研化学、ロート製薬、アツギなどとなっている。

日本の中小型株は米関税影響の小ささや堅調な内需を背景に、年初来で大型株をアウトパフォームしており、AVIのようなアクティビストの動きがさらなる追い風となる可能性がある。高田ウッド氏は9月のインタビューで、中小型株の企業統治改革にはさらなる改善の余地があると指摘していた。

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