(ブルームバーグ):米大リーグ(MLB)ニューヨーク・ヤンキースの本拠地ヤンキー・スタジアムにおける今年1-9月のチケット販売とスイート席使用料による収入は、約3億4000万ドル(約530億円)と前年同期比1.4%増にとどまった。
債券関連の開示資料によると、今年はポストシーズン(プレーオフ)進出で2790万ドルの追加収入を得たが、10月にトロント・ブルージェイズに敗れて姿を消した。ヤンキースは、アーロン・ジャッジやジャンカルロ・スタントンといったスター選手を擁している。

これにより、ヤンキースがポストシーズンの最終決戦まで進み1億200万ドルの追加収入があった昨年を上回ることは現時点で困難な情勢だ。スポーツ専門チャンネルESPNによると、ヤンキースの観客動員数はMLB全体で3位。80試合の平均観客動員数は4万2408人だった。
同資料には、チームの完全な財務実績は記載されておらず、選手への分配金や球場の運営費など、ポストシーズンに多額の費用がかかることにも注意が必要だ。
全米にあるスポーツチームの大半は非上場で、財務数値が公表されることはほとんどない。ヤンキースのオーナー、ハル・スタインブレナー氏は、球団が今年利益を上げているかどうかについてコメントを控えている。
フォーブス誌が82億ドルの評価額と推定するヤンキースは、チケット販売を担保に債券を発行している。
MLBの観客動員数は過去3シーズン増加しており、25年は1試合当たり約2万9450人だった。しかし、1試合当たりの平均観客動員数が3万2785人だった07年のピークには及ばない。
今シーズンは複数の球団で観客数が大幅に増加した。ロサンゼルス・ドジャースとサンディエゴ・パドレスはそれぞれ球団史上最多観客動員数を更新し、特にドジャースは球団創設以来初めて年間400万人超を集めた。
原題:Yankees’ Post-Season Run Boosts Stadium Revenue to $340 Million(抜粋)
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