(ブルームバーグ):ビデオ会議サービスの米ズーム・コミュニケーションズが24日発表した8-10月(第3四半期)の売上高は市場予想を上回った。企業向け製品群を拡充する戦略が奏功した形だ。
発表資料によると、8-10月期の売上高は前年同期比4.4%増の12億3000万ドル(約1930億円)。一部項目を除く1株利益は1.52ドル。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均は、売上高が12億1000万ドル、1株利益が1.44ドルだった。
ズームは人気のビデオ会議ツールに加え、企業向け電話システムやコンタクトセンターソフトウエアなどの製品ラインを拡大している。9月の年次カンファレンスでは、月額12ドルでカスタム人工知能(AI)ツールを作成できる機能などを備えたAIアシスタント最新版「AIコンパニオン3.0」を発表した。
エリック・ユアン最高経営責任者(CEO)は発表資料で、「今四半期にAIコンパニオン3.0を発表し、それが広範に採用されつつあることを喜ばしく思う。カスタムAIコンパニオンやAIファーストの顧客体験(CX)プラットフォームの勢いも力強い」と指摘した。
同社株は時間外取引で約4%上昇。通常取引の終値は78.60ドルだった。アプリケーションソフト全般に対する市場の不安が重しとなり、年初来では3.7%下落している。
企業向け売上高は6.1%増の7億4140万ドルと、アナリスト予想(7億3160万ドル)を上回った。ズームによると、過去1年間に10万ドル超を支出した顧客は4363社に達した。
個人および中小企業の平均月間解約率は2.7%と、5-7月(第2四半期)の2.9%から低下した。ただ、新型コロナウイルス禍後の経済再開に伴い、一般利用者の多くが契約を更新しない状況が続いている。
11月-2026年1月(第4四半期)については、売上高が約12億3000万ドル、一部項目を除く1株利益が約1.49ドルとの見通しを示した。市場予想平均はそれぞれ12億3000万ドルと1.45ドルだった。
原題:Zoom Reports Strong Sales in Bright Sign for New Products (1)(抜粋)
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