(ブルームバーグ):4日のニューヨーク市長選で勝利を収めたマムダニ次期市長は、市政移行チームにゴールドマン・サックス・グループの元パートナーや、不動産開発業者を含む企業経営者らを新たに起用した。マムダニ氏は来年1月1日に就任する。
民主社会主義者を名乗るマムダニ氏(34)としては、自身の政策が同市の経済界に打撃を及ぼすのではないかとの懸念を緩和する狙いがある。同氏は選挙戦で家賃安定型物件の賃料凍結や市内バスの無料・高速化、無償保育などを公約に掲げ、企業や富裕層への増税で賄うとしていた。

新たに起用されたのはゴールドマンの元パートナー、マーガレット・アナドゥ氏、不動産開発業者のジェド・ワレンタス氏、企業トップ350人を擁するビジネスロビー団体「パートナーシップ・フォー・ニューヨーク・シティー」のキャシー・ワイルド会長。
市政移行チームの24日の声明によれば、アナドゥ、ワイルド両氏は経済開発・労働力開発委員会に参加し、ワレンタス氏は住宅委員会に加わる。
声明では、「これらの委員会はニューヨーク市全域から400人を超える著名なリーダーを結集しており、地方・州政府、非営利団体、労働界、学界、ビジネス界など多様な経歴を持つメンバーが、マムダニ次期市政に優秀な人材をそろえ、就任初日から次期市長の掲げるアフォーダビリティー(暮らし向き改善)の政策を実行できるようにする共通の使命の下に結束している」としている。
現在、プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社ビストリア・グループで不動産担当シニアパートナーを務めるアナドゥ氏は、2022年にゴールドマンを退職直後、アダムズ市長によりニューヨーク市経済開発公社の理事会議長に起用された経歴を持つ。ゴールドマンでは、十分な支援を受けにくい地域やマイノリティー企業への投資を主導するなど、幅広い役割を担っていた。
原題:Mamdani Taps Ex-Goldman Partner, Developer for Transition Team(抜粋)
--取材協力:Georgia Hall、Sridhar Natarajan.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.