国会では衆議院・予算委員会が始まり、高市総理にとって初めての本格的な論戦がスタートしました。以前、「ワークライフバランスを捨てて働く」と発言していた高市総理。異例の準備で臨んだようです。
その1日は夜明け前から始まりました。
記者
「午前3時すぎです。高市総理がいま公邸に入りました」
「内閣の方針をしっかりと反映した答弁にしたい」という意向で、午前3時から秘書官らと勉強会をおこなった高市総理。開始時間は自ら設定したということです。
政府関係者
「このペースを続けたら、潰れてしまうのではないか」
そんな心配をよそに始まった国会での本格論戦。質問に立った与党の議員からは。
自民党 齋藤健 衆院議員
「『働いて働いて働いて』と、おっしゃっている総理ではありますが、正直心配なところあります」
体調を気遣う声が。
高市総理は今後の政権運営について、こう答えました。
高市総理
「最優先で取り組むべきは物価高対策でございます。これからも初心を忘れずに働いてまいりますので、よろしくお願いいたします」
質問にあがったのは、激務の要因の一つとなった「外交ウイーク」での海外の要人との会談についてです。
アメリカのトランプ大統領に中国の習近平国家主席。高市総理はどのような印象を持ったのでしょうか。
高市総理
「印象ということで聞かれると非常に難しいのですが…」
先週まで国際会議などに出席し、「外交ウイーク」の激務をこなした高市総理。きょうの予算委員会では各国首脳の印象に話題が及びました。
自民党 齋藤健 衆院議員
「どのような印象に持って、どのようなお付き合いができそうだなとお感じになられたか」
高市総理
「率直にトランプ大統領の印象を申し上げますと、とても快活でユーモアのある方だなと。習近平国家主席とは初めての会談でございましたが、とっても真面目な方だという印象」
また、韓国の李在明大統領との会談については。
高市総理
「とっても温かく迎えていただきました。2世政治家じゃなくて、本当にゼロから一生懸命歩んでここまで来たねと。自分で頑張ってきたということにも言及をしていただいた」
一方、野党は、高市総理が午前3時から勉強会を開催したことを問題視。
立憲民主党 黒岩宇洋 衆院議員
「省庁の職員の中には、答弁作成してそのまま徹夜の方もいらっしゃると思う。総理のレクという行動で大変多くの方に大きな影響を与えたと」
高市総理
「役所のレクチャーというのは受けておりません。私がどんどん手入れをして直しちゃうものですから、それを手伝ってくれた秘書官、そして、宿舎から公邸まで付いてきてくれたSPさんとドライバーの方にはご迷惑をかけた」
7時間に及んだ予算委員会の質疑。午後には「異例」の出来事も。
枝野幸男 予算委員長
「この際、10分間休憩いたします」
通常であれば「通し」で行われる審議に休憩時間が設けられたのです。
予算委員会関係者
「政府側から『休憩を入れてほしい』と要望があった」
“ワークライフバランスを捨てて働く”という言葉を体現する状況に野党からは…。
国民民主党 榛葉賀津也 幹事長
「体力もたないね、これ。総理も大変だけど、それを支えてるスタッフ・官僚の皆さんは総理同様、それ以上にものすごい神経を使ってらっしゃると思いますよ」
高市総理は来週も予算委員会に臨む予定です。
記者に対し「クマみたい」 赤間国家公安委員長「不適切だった」と発言撤回