(ブルームバーグ):トランプ米大統領は29日、ロシアのプーチン大統領との電話会談で、同氏の邸宅の一つが攻撃されたとの主張を聞き、「非常に怒っている」と記者団に述べた。米国が仲介するウクライナ・ロシア和平に向けた取り組みに、新たな複雑さが加わった。
トランプ氏はフロリダ州で「攻撃態勢にあるのだから、攻撃するのは分かる。しかしプーチン氏の邸宅を攻撃するというのは別だ。そういう行動をするべき時期ではない」と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア側の主張を「新たな虚偽」だと否定しており、モスクワはこれを口実にキーウの政府本部を攻撃するのだろうと警告した。
ホワイトハウスのレビット報道官はこれより先、ソーシャルメディア「X」への投稿で、両首脳は「建設的な電話会談を終えた」と述べた。トランプ氏は前日、ウクライナのゼレンスキー大統領と和平案合意に向けて会談を行った。
ロシア大統領府のウシャコフ補佐官によれば、プーチン大統領はトランプ氏に対し、ウクライナに関する交渉の姿勢を修正したことを伝えた。プーチン氏の自宅の一つがドローン(無人機)に攻撃されたと主張し、ウクライナ政府による「国家規模のテロリズム」だとロシア大統領府は糾弾。ウシャコフ氏のコメントはロシアの通信社が伝えた。
原題:Trump ‘Very Angry’ About Alleged Attack on Putin’s Residence(抜粋)
--取材協力:Mark Sweetman.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2025 Bloomberg L.P.