日本が輸入に依存している重要鉱物・レアアース。海洋研究開発機構はきょう、世界初の試みとして、レアアースを含む泥を来年、海底から引き上げる計画を発表しました。

南鳥島周辺の排他的経済水域=EEZの海底にはレアアース泥の存在が確認されています。海洋研究開発機構はきょう、会見でレアアース泥の引き上げを想定した試験を実施すると発表しました。

石井正一プログラムディレクター
「2018年から約7年をかけて研究開発をいたしてまいりました。いよいよ、我が国が誇る地球深部探査船『ちきゅう』が母港である清水港を出港いたします」

探査船は来年1月11日に出港し、南鳥島周辺に到着したあと、海底6000メートルに特殊な機械を下ろして、実際にレアアース泥を採鉱する予定です。これが成功すれば、再来年2月から本格的な採鉱試験に進むということです。

レアアースはスマートフォンや医療機器などの最先端機器に欠かせない重要な鉱物ですが、日本はほとんどを中国からの輸入に頼っています。

経済安全保障上のリスク軽減の観点から、レアアースを国内で採取できるかが大きな課題となるなか、プロジェクトの成否が注目されています。