米政府閉鎖が2カ月目に入るなか、ダフィー運輸長官は、航空の安全が脅かされると判断した場合には米国の空域を閉鎖する用意があると表明した。

ダフィー長官は3日、CNBCのインタビューで「安全でないと判断すれば、空域全体を閉鎖する」と発言。現時点ではその段階には至っていないものの、政府閉鎖が航空システム全体のリスクを高めていると指摘した。

10月1日に始まった政府閉鎖で航空管制官の不足が深刻化しており、連邦航空局(FAA)は先週、多くの空港で運航ペースを落とさざるを得なかった。

今回の政府閉鎖では、1万3000人超の航空管制官と約5万人の米運輸保安局(TSA)職員が無給で勤務を続けている。給与の支払いが滞る中、保育費や通勤費など日々の生活に必要な費用の確保に多くの職員が苦慮しており、出勤を控える職員も出ている。

FAAはソーシャルメディアへの投稿で、全米で航空交通量が最も多い30の管制施設のうち半数が、10月31日時点で人員不足に陥っていたと明らかにした。ニューヨーク周辺の航空便を管轄する施設では、航空管制官の約8割が欠勤していたという。米航空調査データのフライトアウェアによると、10月31日には全米で6200便余りが遅延し、約500便が欠航した。

混乱は週末も続き、FAAは人員不足を理由に、11月2日にはニューアーク・リバティー国際空港への着陸便を一時的に停止した。

原題:Duffy Says He’d Close US Airspace If Became Unsafe in Shutdown(抜粋)

--取材協力:Lauren Dezenski.

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