(ブルームバーグ):米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が6月から実施していた持ち株売却プランを完了し、10億ドル(約1540億円)強を得たことが分かった。
10月31日の当局への届け出によると、最新の取引ではエヌビディア株2万5000株が売却された。フアン氏は3月に採用された取引プランで、年末までに最大600万株を売却する予定だったが、今回でその枠をすべて消化した。売却を開始した6月時点で処分予定株の評価額は約8億6500万ドルだったが、AI(人工知能)チップへの旺盛な需要を背景に40%超膨らんだ。

エヌビディアの時価総額は29日に世界で初めて5兆ドルを突破。4兆ドル超えからわずか4カ月で新たな節目に到達した。株価上昇により、今年に入って同社からは新たに3人が10億ドル以上の資産を持つ「ビリオネア」の仲間入りを果たした。
フアン氏(62)の純資産は1757億ドルに達し、ブルームバーグ・ビリオネア指数で世界9位。今年に入って613億ドル増加した。ブルームバーグの試算によると、フアン氏は2001年以降にエヌビディア株を計29億ドル強相当売却しており、現在も同社株の3.5%を保有している。今年は3億ドル超相当の株式を自身の財団などに寄付している。
エヌビディアにコメントを求めたが返答はなかった。
原題:Nvidia CEO Jensen Huang Completes $1 Billion Share Sale(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.