(ブルームバーグ):30日の欧州債券市場は、欧州中央銀行(ECB)が市場の予想通り中銀預金金利を2%に据え置き、今後の政策決定に関するガイダンスを示さなかったことから、小幅な動きにとどまった。
ドイツ2年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、1.98%で取引を終えた。
スワップ市場は引き続き、ECBの利下げ局面が終了した可能性を示唆している。来年にもう一度0.25ポイントの利下げが行われる確率は、50%未満とみられている。
英国債は中長期債を中心に下落した。
短期金融市場は、イングランド銀行(英中央銀行)の来年までの利下げ幅に関する見通しを3bp縮小した。29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の、米国でのタカ派的な利下げ見通しが波及した。
欧州株は、一部企業の決算が期待外れに終わり、下落した。
ストックス欧州600指数は一時0.6%下落したものの、下げ幅を縮小し0.1%安で取引を終えた。テック株がECBの利上げ見送り決定後、上昇幅を拡大して堅調に推移した一方、自動車株とメディア株は出遅れた。
個別銘柄では、シュナイダーエレクトリックが7-9月期(第3四半期)決算発表後、3.3%下落した。JPモルガン・チェースのアナリストは、買い側の期待が過度に高まっていた可能性を指摘した。英広告会社WPPは、オーガニック売上高の成長見通しを下方修正し、株価が1998年以来の安値まで落ち込んだ。
仏酒造会社レミーコアントローは、通期業績予想を下方修正し6.7%急落した。一方、INGグループは予想を上回る利益を発表し、5.7%上昇した。エアバスは、野心的な航空機納入目標を維持し、過去最高値を更新した。
10月30日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
原題:Bunds Steady After ECB Holds Rate as Expected: End-of-Day Curves、European Stocks Fall on Busy Day for Earnings; ECB Holds Rates(抜粋)
--取材協力:Michael Msika、Kwaku Gyasi.
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