米国と日本は、重要鉱物分野での協力を強化する枠組み協定に署名した。対中依存を減らす米政府の取り組みに、同盟国の日本が加わる形となった。

署名文書によると、両政府は「米国および日本の国内産業に不可欠な原材料および加工済みの重要鉱物・レアアース(希土類)の供給を支援する」ことで協力する。協定はトランプ米大統領の訪日時に高市早苗首相とトランプ氏が署名した。

文書は具体策に乏しいものの、協力の可能性がある分野を幅広く示している。財政支援や通商措置の活用、資源の備蓄、プロジェクト投資などが含まれ、対象品目として磁石、電池、触媒、光学材料などが挙げられている。

協定は、先週発表された米国とオーストラリアの同様の合意に続くもの。米国はレアアースなど重要鉱物へのアクセスを拡大しようとしている。トランプ政権下で米国は、中国をサプライチェーンから排除する取り組みを強化しており、中国が4月初めにレアアース輸出規制を発動して以降、その動きが一段と加速している。トランプ氏は今週、マレーシアおよびタイとも鉱物分野の協定に署名した。

米日協定の文書は「目的は採掘、分離、精製を含む重要鉱物およびレアアースのサプライチェーンにおける強靱(きょうじん)性と安全保障を達成できるよう両国を支援すること」だと説明。両国は6カ月以内に「米国、日本および志を同じくする国々への最終製品供給を目的とした特定のプロジェクトを、金融面で支える措置を取る意向」だとしている。

原題:Trump Enlists Japan in Drive to Secure Critical Minerals Supply(抜粋)

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