米議会で政府閉鎖解除に向けた取り組みが進む一方、航空便の混乱が拡大している。航空管制官の労働組合は、要となる職員が2回連続で満額の給与を受け取れなかったことにより「安全性の低下」が進んでいると警鐘を鳴らした。

ニューヨーク時間10日午後0時45分時点で、米空港発の欠航便数は1600便超に達したと、航空分析会社シリウムのデータが示した。これは1日当たり2万5733便の約6.3%に相当する。

欠航はシカゴ・オヘア国際空港で最も多く、全便の約13%に上った。ニューヨークのラガーディア空港では約11%、ニュージャージー州のニューアーク・リバティー国際空港でも約9%が欠航となった。

シリウムによると、デルタ航空は10日、約5000便のうち490便を欠航した。デルタ航空は、影響を受けた乗客の「大多数」は同日中に別便に振り替えられたとしている。

週末には欠航と遅延が相次ぎ、多くの乗客や乗務員の予定が狂い、動揺が広がった。これらの混乱はシカゴの寒冷天候で、一層深刻化する可能性がある。米国立気象局(NWS)が10日朝に発表した予報では、同市では約10センチメートルの降雪が見込まれている。

一方、ワシントンでの政府閉鎖をめぐる膠着(こうちゃく)状態は40日を超えた。上院は9日、一部の穏健派民主党議員の造反を経て、政府機関の閉鎖を終わらせるための法案を前進させた。しかし下院での強い反対を考慮すると、膠着が解消されるかは依然として不透明だ。

米政府の閉鎖により、航空管制官への給与支払いは2度連続で遅延になりそうな状況だ。米連邦航空局(FAA)は先週、職員不足のために遅延が発生する空港や空域について通知した。

この状況による航空交通システムへの負荷は、感謝祭シーズンを前にさらに高まる見込みであり、管制官が無給での勤務を余儀なくされれば、「空の便はほぼ停止状態になるだろう」とダフィー米運輸長官は9日に述べていた。

11月9日、ヒューストンのジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港で、保安検査場に並ぶ旅行者

政府による運航制限は11日の午前6時から強化され、航空会社に義務付けられる欠便比率は現在の4%から6%に引き上げられる。この比率は14日までに10%に達する可能性があるという。

この制限は国際便には直接的な影響を与えないが、国内便との乗り換えがある利用者は影響を受ける。また米国外の航空会社が運航する便も、スタッフ不足により離陸を待つ数十便の国内便と同様に、滑走路に入る前に待機を余儀なくされている。

ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ジョージ・ファーガソン、メリッサ・バルザーノ両氏は、パイロットの給与など避けられない費用が発生するため、この混乱は航空会社のコストを押し上げると、リポートで指摘した。一方で、閉鎖が続くことで航空会社が不採算の小規模路線を削減するため、米航空会社の10-12月(第4四半期)決算では利益率が改善する可能性もあるという。

「削減が短期を超えて続けば、運賃の上昇につながり、特にビジネスクラスで値上げが顕著となるだろう。これはユナイテッド航空やアメリカン航空、デルタ航空には有利に働く」と両氏は述べた。

原題:US Airlines Cancel 1,600 Flights as Shutdown Talks Advance (2)(抜粋)

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