人工知能(AI)インフラ企業、米クルーソー・エナジー・システムズは、株式による資金調達で13億8000万ドル(約2110億円)を確保したと発表した。企業評価額は100億ドルを超えたという。同社は米OpenAIおよびオラクルと提携し、テキサス州で大規模データセンターを運営している。

23日の発表資料によると、今回の資金調達ラウンドはバロー・エクイティ・パートナーズのほか、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系ファンドであるムバダラ・インベストメントの資産運用部門ムバダラ・キャピタルが主導した。その他の投資家には、米半導体大手エヌビディア、アルティメーター・キャピタル・マネジメント、BAMエレベート、ファウンダーズ・ファンド、フィデリティ・マネジメント、セールスフォース・ベンチャーズ、スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)などが含まれる。

クルーソーによると、テキサス州アビリーンにあるデータセンターで同社と提携したオルタナティブ資産運用会社ブルー・アウル・キャピタルは、資金調達ラウンドに後日参加する計画だという。

2018年創業のクルーソーは、AI向け大規模データセンターの構築・運営に特化している。テキサス州のデータセンターは、OpenAIとオラクルのAIインフラ投資プロジェクト「スターゲート」の第1弾であり、今年ホワイトハウスで盛大に発表された。

さらに、同社はブラックストーンが出資する米石油・ガスパイプライン運営会社トールグラス・エナジーと提携し、ワイオミング州南東部で最大10ギガワット(GW)規模まで拡張可能なAIデータセンターキャンパスの建設を発表している。

同社のチェース・ロックミラー最高経営責任者(CEO)は今月、同キャンパスに入る企業名について明らかにしなかった。

クルーソーは、調達資金を新たなハードウエアの購入や人員拡充に充てる計画だ。同社の従業員数は最近、1000人を超えた。

今回の資金調達計画については、ブルームバーグが8月に報じていた。昨年12月には、ファウンダーズ・ファンド主導で6億ドルを調達し、評価額は28億ドルとされた。

原題:OpenAI Partner Crusoe Valued at $10 Billion in New Funding Round(抜粋)

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