トランプ米大統領は23日、ベネズエラから米国への麻薬流入を食い止める取り組みを巡り、「次は陸上だ」と述べた。海上の標的に限られていた攻撃範囲を拡大する準備を進めていることが最も明確に示された。

トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、ヘグセス国防長官に米政権の今後の計画を議会に報告するよう指示した。標的については言及しなかった。

トランプ氏は陸上の麻薬カルテル施設への攻撃を米軍に命じる可能性があると重ねて表明してきた。

トランプ大統領は、米国は今後、陸路で国内に持ち込まれる麻薬を標的にすると述べた

「次は陸上だ」と同氏は発言し、ヘグセス氏に議会にそれを伝達するよう求めた上で、「議会はどうするだろう。『麻薬の流入を止めたくない』と言うだろうか?」と指摘。陸路での麻薬流入は「はるかに危険だ」との認識を示した。

陸上の標的への攻撃は、米国とベネズエラとの緊張を大幅に高める恐れがある。ベネズエラのマドゥロ大統領は9月、米国による最初のボート攻撃を受け、当初1万5000人だった兵士の動員を拡大し、5州にわたる無期限の部隊・装備展開を命じた。

マドゥロ氏はさらに国民に民兵組織への参加を呼びかけ、民間人に武器の使用方法を訓練するよう軍に命じた。同氏は今週、政府がロシア製の地対空ミサイル「イグラ-S」約5000基を配備したとも明らかにした。

マドゥロ氏は23日、カラカスでの演説で、外国からの攻撃を受けた場合、労働者階級は「全面的な蜂起ストライキ」を起こし、「さらに急進的な革命」を推し進めるべきだと呼びかけた。

原題:Trump Says US Eyes Land Strikes Next After Drug Boat Attacks (1)(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.