ドイツ銀行は、自行の貸し出し資産に信用劣化は見られていないと強調した。最近相次いだ企業破綻を受けて、一部の競合行からは潜在的なリスクを警告する声も上がっている。

ドイツ銀のクリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)は17日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「劣化はない。われわれは自らの信用ポートフォリオに強い自信を持っている」と述べた。

米サブプライム(信用力の低い個人向け)自動車ローン会社トライカラー・ホールディングスの経営破綻では、一部の債務がほぼ帳消しになった。自動車部品メーカー、ファースト・ブランズ・グループの破綻では、ウォール街の一部大手金融機関に対して100億ドル(約1兆5000億円)余りの債務を抱えていたことが明らかになった。こうした事態を受け、信用市場は動揺しており、プライベートクレジット市場の急速な拡大が懸念を増幅している。

ブルームバーグテレビジョンで語るドイツ銀行のクリスティアン・ぜービングCEO

米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは今週、景気が悪化する場合は通常よりも大きな痛みが生じる可能性があると指摘。「言うべきでないだろうが、ゴキブリを1匹見たら、恐らく他にもいる。この件は誰もが警戒すべきだ」と話した。

ゼービング氏は、景気減速やリセッション(景気後退)が起これば状況は変わるかもしれないが、現時点では「まったく懸念事項ではない」と語った。

原題:Deutsche Bank Sees No Credit Deterioration After Recent Blowups(抜粋)

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