(ブルームバーグ):米マイクロソフトは、パソコン(PC)の新たなユーザーインターフェースとして音声入力を加える方針だ。音声と人工知能(AI)ソフトウエアの活用によって、キーボードやマウス並みに効果的な操作が可能になるとみている。
同社は16日、基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」の一連のアップデートを発表した。新機能の一つとして、「ヘイ、コパイロット」と呼びかけることで、AIアシスタント「Copilot(コパイロット)」を起動できるようになる。
マイクロソフトのコンシューマー・マーケティング責任者ユスフ・メディ氏は報道陣との電話会見で、マウスとキーボードに加えて音声が「第3の入力手段になる」と説明した。
今週リリースが始まるウィンドウズ11向けのアップデートには、「コパイロット・ビジョン」機能の展開拡大も含まれる。この機能により、ソフトウエアがユーザーのデスクトップや特定のアプリ上の画面を認識し、トラブルシューティングを行ったり、デザインプロジェクトのアイデアを提案したりできるようになる。
ウィンドウズは、世界のデスクトップやノート型PCの大半でOSとなっているが、人々の間で過去10年にスマートフォンの利用時間が増えるのに伴い、存在感は弱まりつつある。
実験的なソフトウエアの早期アクセスを選択したユーザーには、他のAI機能も提供される予定だ。コパイロットをウィンドウズの検索バーに統合する機能や、アシスタントがファイルを整理できるようにする機能、コパイロットが電子メールの受信箱やカレンダーの予定から情報を取得できるようにする機能などが含まれる。
メディ氏は、マイクロソフトがAIを中心にOSを再構築していると説明。こうしたツールによってウィンドウズの機能を一段と高められるとみた取り組みの一環だという。
音声機能の推進は、マイクロソフトにとって回帰の取り組みでもある。同社は10年前に音声アシスタントを開発していたが、特定の言い方による限られたリクエストにしか応答しなかったことなどから普及しなかった。また多くのユーザーは職場などでコンピューターに声をかけることに違和感を抱いていた点もある。
原題:Microsoft Wants Us Talking to Windows 11 With New AI Features(抜粋)
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