タイとカンボジアの軍がタイ東北部の国境地帯で交戦した。7月下旬の停戦合意以来初の衝突となった。

タイ陸軍のウィンタイ報道官は27日の声明で、ウボンラチャタニ県チョンアンマーに向けカンボジア兵が発砲したとの報告が部隊からあったと発表。スラナリー特別任務部隊に警戒態勢を指示し、適切に対応するよう命じたと明らかにした。タイ側の死傷者は報告されていない。

一方、カンボジア国防省は声明で、タイ軍が先にカンボジアのアンセー基地に向け小火器や迫撃弾を発砲したと主張。「カンボジア軍は状況を注視しており、領土防衛の準備が整っている」とした。

両国の軍事衝突は、カンボジア兵1人が死亡した5月下旬の国境地帯での銃撃戦をきっかけに始まった。7月28日に両国は国境地帯での戦闘を即時停止することで合意したが、その後数カ月が経過しても緊張は続いており、タイのアヌティン新首相は国境問題の平和的解決に向け措置を講じる意向を表明している。

タイのシハサック外相によると、両国は今月26日に国連総会に合わせて米国とマレーシアを交えて協議を行い、国境地域の緊張緩和に向け意見を交わしていた。

原題:Thai, Cambodian Troops Clash in First Breach of Ceasefire (2)(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.