千葉銀行と千葉興業銀行は29日、経営統合に向けて基本合意したと発表した。「金利のある世界」となり、預金獲得を巡る争いが激化する中、規模拡大や効率化を進めることで競争力を強化する。

2027年4月をめどに共同株式移転により、完全親会社となる銀行持ち株会社を設立し、両行が傘下に入る。経営統合が実現すれば、預金量で20兆円に迫る国内有数の地銀グループが誕生する。持ち株会社の社名や所在地、株式移転比率などは今後詰める。持ち株会社が東京証券取引所プライム市場に上場申請を行い、両行は上場廃止となる。

米本・千葉銀頭取(左)と梅田・千葉興銀頭取(千葉市内、29日)

金利のある世界が到来し、メガバンクも含めた銀行間での預金獲得競争は激しさを増している。人口減少や高齢化が進む地方を主戦場とする地銀にとっては、再編も含めた対応策を迫られている。第四北越フィナンシャルグループと群馬銀行も27年4月をめどに持ち株会社方式での経営統合で基本合意している。

同日、千葉市内で記者会見した千葉銀行の米本努頭取は、金利ある世界の到来に加え、金融犯罪対策やサイバーセキュリティー対策などが一層重要になっているとした上で「経営統合を通じ、経営基盤を強化し、地域金融力を強化することがあらゆるステークホルダーにとってベストとの結論に至った」と説明した。

千葉興業銀行の梅田仁司頭取は「成長を一層加速させる」として、「県内2つの金融機関が統合するというのは責任が一層重要になる。引き続き全力で取り組む」と語った。両行の合併は予定していないとも述べた。

千葉銀行の3月末時点の総資産は21兆6300億円、千葉興業銀行は3兆2500億円。単純合算すればふくおかフィナンシャルグループに次ぐ地銀2位グループの銀行が誕生する。

 

千葉銀行の米本頭取は統合によってよりリスクも取りやすくなることから、大口案件のシンジケートローンなどへの対応が可能になるとの認識を示した。店舗の統廃合や人員削減は考えていないとも述べた。

千葉興銀の梅田頭取は、千葉銀行が主導するシステム共同化などを通じた地銀間の広域連携の枠組みへの参加について「検討課題の一つ」とした。また、千葉興銀株の12%をみずほフィナンシャルグループが保有しているが、梅田頭取は「みずほとは長年関係がある。業務上の連携、密な関係はこれからも続けたい」と話した。

千葉銀行は3月、当時千葉興業銀行の筆頭株主だった投資会社のありあけキャピタルなどから同行株を取得し、持ち株比率が20%弱になると発表。両行の関係強化に向け協議・検討を進めるとしていた。

千葉銀行はまた、発行済み株式総数(自己株式を除く)の1.69%に相当する150億円を上限とした自己株取得も発表した。取得期間は10月1日から12月23日まで。

(記者会見でのコメントを追加するなどして記事を更新します)

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