デンマーク政府は28日、今週5日間にわたり民間ドローンの使用を禁止すると発表した。首都コペンハーゲンでの欧州連合(EU)首脳会合の開催(10月1日)を控え警備を強化する。

運輸省の声明によると、今回の措置はEU各国首脳が一堂に会する際、民間ドローンと敵対的ドローンとを区別できないリスクを排除する狙いがある。

デンマークでは過去1週間、ドローンの侵入が急増している。軍当局は28日、複数の防衛施設周辺で前夜に新たな目撃情報があったと明らかにした。こうした報告は、これで7日連続となる。「さまざまな能力を投入している」とデンマーク国防軍は説明したが、詳細には触れなかった。

国民の不安が高まる中、警察に誤報が殺到し、警戒レベルの引き上げを余儀なくされた。先週は1日に500件の通報が寄せられたという。

EU首脳会合の開催中は首都の警備が一段と強化される。今回の首脳会議では、ロシアによる欧州領空の侵犯やハイブリッド脅威(認知戦・サイバー攻撃・情報操作など)への対応を含む防衛・安全保障について協議される見通しだ。

ドローン活動の発信源はまだ特定されていないが、フレデリクセン首相は欧州のかく乱を狙うロシアの動きと関連付けている。一方、ロシア側はそうした主張を否定している。

原題:Denmark Bans Civilian Drones Ahead of EU Leaders Visit(抜粋)

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