ゲームソフト大手の米エレクトロニック・アーツ(EA)は、シルバー・レイク・マネジメントとサウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が率いる企業連合による買収を通じて、株式を非公開化するための交渉に入っている。事情に詳しい関係者が明らかにした。

人気タイトルの「マッデンNFL」や「ザ・シムズ」などで知られるEAは、来週にも合意を発表する可能性があると、関係者は部外秘情報であることを理由に匿名で話した。

26日の米株式市場でEAは一時17%余り上昇。株式時価総額はおよそ460億ドル(約6兆8700億円)に膨らんだ。

この交渉については米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報道していた。EAとシルバー・レイク、PIFにコメントを求めたが、現時点でいずれからも返答はない。

実現すれば今年最大級の企業買収となり、レバレッジドバイアウト(LBO)の規模としては過去最大となる可能性がある。

EAは最新のサッカーゲーム「EA SPORTS FC 25」の不振で、業績は今年初めに不調だったが、最新の業績説明会ではポートフォリオ全般で「予想以上に大きな貢献」があったとして、業績持ち直しをアピールした。

同社は10月10日に「バトルフィールド 6」を発売する予定で、マイクロソフトの「コールオブデューティ」と競合する。

この買収交渉を取り巻くゲーム業界は、成長低迷期に入っている。新型コロナ禍によるロックダウンでプレーヤー数は急増していたが、その後の3年間で数万人規模の人員が削減された。

原題:Electronic Arts Is Said to Near Takeover by Silver Lake, PIF(抜粋)

--取材協力:Jason Schreier.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.