厳しいゼロコロナ政策に対する抗議活動が起きている中国。当局の理不尽な対応は続いていますが、対策の一部緩和を発表するなど、不満解消を図る動きも出ています。
南部・湖南省にある団地の部屋で撮影されたとみられる映像です。住人の男性を取り囲んでいるのは、団地のコロナ対策の責任者と3人の警察官。責任者は住人の男性を押し倒し、殴りはじめました。子どもたちも心配そうに部屋に入ってきます。
「パパ」
SNS上に投稿された情報によりますと、男性は団地を封鎖する方針に異議を唱えていたということで、責任者は停職処分を受けました。
また、当局によるこんな対応も…
「いくぞ」
これは、浙江省杭州市で撮影されたとされる映像。男性が隔離施設への移動を拒否したため、無理やり連れて行こうとしたということです。
「PCR検査をやらせろ」
天津市にある隔離施設では、隔離解除のために検査結果が必要なのにもかかわらず「検査が行われない」と抗議の声があがりました。
さらに、北京の別の施設ではこんな問題も。
「薬もなく水だけ飲まされているよ。トイレも見たか?あんなひどい環境。ここは数千人が集まるところだ。政府の責任者はどこだ」
男性は「陰性の人も、陽性の人も一緒の空間に入れられている」などと施設の実態を訴えています。
北京市で、きのう1日の新規感染者がこれまでで初めて5000人を超えるなど、新型コロナの感染拡大が続く中国。
一方、一部では緩和の動きも見られています。爆竹が鳴り響くのは広東省・広州市。きのう防疫措置の緩和が発表され、多くの地域で封鎖が解除となりました。
こうしたなか、新型コロナ対策を担当する副首相は…
中国 孫春蘭副首相
「我が国の新型コロナ対策は、新たな局面に入った」
「オミクロン株の毒性が弱まりワクチン接種も進んでいる」としたうえで、こう発言。
新たな方針が「ゼロコロナ」政策の転換につながるのか、注目されています。

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