米物流大手フェデックスは18日、通期の利益見通し公表を再開した。関税の影響が残るものの、事業の先行きがある程度、明確になってきたことがうかがえる。

6-8月(第1四半期)決算発表資料によると、通期の調整後1株利益は17.20-19ドルの見通し。中央値はブルームバーグが集計したアナリスト予想平均(18.25ドル)をやや下回った。

通期売上高は最大6%増加を見込む。アナリスト予想平均は1.2%増だった。

売上高見通しからは、例年、最大の繁忙期となる年末商戦で堅調な取扱量を見込んでいることが示唆された。

エクスプレス部門の業績は、利益率の高い速達便や米国内の小包増加、コスト削減策による効果に支えられた。一方、関税によって海外向け貨物の取扱量が減少したと同社は説明した。

今回の見通し公表再開は、フェデックスが自社事業の方向性をより明確に把握しつつあることを示している。同社はこれまで、トランプ米大統領の不安定な関税政策によって需要動向が見通せないとして、通期予想の公表を控えていた。もっとも今回の予測は、世界貿易の環境がこれ以上、悪化しないことが前提となっている。

フェデックスの株価は引け後の時間外取引で一時5.5%強、上昇した。年初来から今月17日までに約20%下落しており、S&P500種株価指数の12%上昇と対照的だ。

6-8月期の1株利益は3.83ドルで、アナリスト予想平均の3.59ドルを上回った。

原題:FedEx Sees Sales Growth in Sign of Parcel Demand Rebound (1)(抜粋)

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