(ブルームバーグ):ジェフ・ベゾス氏率いる航空宇宙企業の米ブルーオリジンは9日、主力ロケット「ニューグレン」の2回目の打ち上げについて、天候不良や地上設備の不具合を理由に延期した。同社がイーロン・マスク氏率いるスペースXに挑む上で重要な試験飛行だった。
フロリダ州ケープカナベラルからの打ち上げは、航空宇宙企業ロケット・ラボ製の宇宙機2基を火星軌道に投入する、ニューグレン初の米航空宇宙局(NASA)向けミッションとなる予定だった。
次回の打ち上げ時期は未定。ブルーオリジンはX(旧ツイッター)に「新たな打ち上げ機会を検討中」と投稿した。ニューグレンの初打ち上げは今年1月だった。
米政府の一部閉鎖を受け、連邦航空局(FAA)は先週、航空便と商業宇宙打ち上げを制限する緊急命令を出した。これにより、ニューグレンの打ち上げ予備日に設定されていた時間帯での打ち上げや大気圏への再突入が禁止された。
ニューグレンのミッション管理担当バイスプレジデント、ローラ・マギニス氏は8日の記者会見で、ブルーオリジンがFAAやNASAと緊密に連携し「ミッションの進行に応じた例外措置の可能性」を検討していると述べた。
ニューグレンはブルーオリジンの宇宙探査計画の中核だが、今回の2回目の打ち上げは想定より長い待機期間を要した。
デイブ・リンプ最高経営責任者(CEO)は1月、2回目の打ち上げを春の終わりまでに実施し、2025年は計6-8回を目指す方針を示していた。

原題:Jeff Bezos’ Blue Origin Delays Rocket for First NASA Mission (1)(抜粋)
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